私学高校非常勤講師のブログ

首都圏の私学高校で非常勤講師をしています。教育についてなどを中心に書いていきます

高校生のキャリア教育について

高校生のキャリア教育は難しい。高校の教員になるときは、「社会人としての経験を生かしてキャリア教育をしていきたい。」などと面接ではほざいたりしたが、現場に立ってみて難しさがよくわかった。

 

高校ではとりあえずいい大学の普通科に進むことを半ば強制され、スポーツ選手や漫画家などへの夢は諦めるよう指導される。現実は甘くない、とはその通りだが、学校の生徒に求める結果が難関大学への合格一辺倒なのはいかがなものだろうか。


いま、一般的に高校の評価は偏差値や倍率によって決まる。この偏った評価軸のせいで教員には担当生徒の難関大学合格が強いられる。

 

教員に求められる数少ない結果が求められる仕事が大学合格なのであって、それを捨てるのは本当に勇気がいることだ。勉強ができる子に大学進学以外の夢があったとしても、夢を捨てさせて大学受験までさせることが教師に求められる仕事なのか。

この現状を打破するためには、学歴社会の変化が必要である。しかし、学歴に代わる人物をはかるステータスが存在しないことは事実であり、これからも代わることはないであろう。
就活や結婚などの人生に重要な転機では、学歴(会社職業)で評価されるのである。(それに加えて容姿も重要ではあるが)


高校教師としては勉強しろと言うしかないのであろうか。職業選択を見据えて大学でなにをするかを指導するべきなのか。根本的に「労働、仕事とは何か」について指導していきたいところである。


文科省のキャリア教育のページを見ても、あまり力を入れていないようだ。 
進路指導・キャリア教育について:文部科学省 進路指導・キャリア教育について:文部科学省

 

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